探偵といえば尾行や張り込み。
社外が仕事のフィールドというイメージがありますね。

しかし、実は社内からも調査できることがたくさんあります。
いえ。むしろこちらが捜査の基本と言えるかもしれません。

今回は「電話を使った調査」についてお話します。

電話を使用するメリットは、「こちらの姿が見えない」点と「ターゲット本人と話ができる」点です。
尾行ではこちらに気づかれる可能性がありますよね。
また、聞き込みも近所や会社の人からの伝聞という曖昧な情報になります。

では、どういう時に電話を使うのか。
例えば、ターゲットの電話番号は分かっているけど住所が分からない場合。

浮気調査などでもよくあります。
夫や妻の携帯電話を盗み見て「なんとか電話番号だけは突き止めたんだけど……」というパターンですね。

さてそれでは、電話をかけてみましょう。

「もしもしー。○○宅急便の△△と言いますー。××デパートさんからお宅に荷物が来てるんですけどもね。
住所のとこ、ちょっとインクが薄くなってるんよねぇ……あー、こりゃ読めないわ。

町名から先の住所を教えてもらってもいいですかねー?」

配達業者を装って電話をかけるときは、ボソボソ独り言を挟んだり、丁寧語は最小限に抑えます。

ほかにも、アンケートや会員勧誘などを装ってかけるパターンもあります。

見破るのはとても困難です。
それらしいBGM(配達業者ならトラックのエンジン音など)も用意できます。
また、折り返しの電話にも対応できるようダミーの電話も用意します。

探偵はこのような調査方法においてもプロです。
下手な詐欺師のように、怪しまれて電話を切られることはありません。