ストーカーの調査に行ってきました。

怨恨って、どこから降って来るか分からないな……。
ちょっと人間の怖さを垣間みた仕事でした。

依頼主は、28歳の会社員女性で、細井さんといいます。
3年前に結婚なさって、某駅近くのマンションにご主人と暮らしています。

一ヶ月前くらいから、誰かにつけられている気がする……
駅から自宅までのほんの10分ほど。
毎日ではなくて、一週間に3~5日くらい。

「男ですか?」と尋ねると「多分、女の人です」と言います。
依頼内容を聞くかぎり、”思い込み”や”勘違い”の可能性が高いなという印象でした。

しかし、最近は物騒です。
警察に状況を説明したのに取り合ってもらえず、強姦や殺人の被害者となった人もいます。

ご主人も「妻を安心させるだけでいいので、とりあえず一週間だけ」と。
こうして依頼をお受けすることになりました。

細井さんには、ワイヤレスのイヤホンを使い、こちらと通話しながら歩いてもらいました。
探偵は、細井さんと距離を置き、不審人物を探しながら尾行します。

最初の2日間は、つけられているような感覚はナシとのこと。
やっぱり勘違いかな?探偵を雇ったことで安心したのでは?と思っていました。

3日目。

「私の後ろを歩いてくる女性がそうだと思います」と細井さん。
女性の様子は買い物帰りの主婦といった感じ。
この近所に帰られる方では?と思いながらも、女性を尾行します。

とくに何事もなく、細井さんはご自宅に到着。

ほっとしたのもつかの間、ここで女性が立ち止まり、じっと細井さん宅を見上げます。
細井さんが自室のドアに入ってから10分ほども……そして駅に向かって歩き出しました。

さて、続きはまた次回に。