2月、3月。
この時期に盛り上がりを見せるのは、大人の不倫カップルばかりではありません。
3月は卒業の時期。
先生と生徒という禁断のカップルが誕生する時期でもあります。
大好きな先生に、卒業前に告白……。
高校を卒業して大人になるあの子と駆け落ち……。
そんな、決して認められない恋に目覚めてしまう人たちが少なからずいるのです。
こういった場合、依頼人は学生の親です。
「うちの子がよくない交際をしているのではないか?」
我が子のちょっとした変化を見抜くのは、さすが親だと感心します。
しかし依頼をいただいた時点では、まさか学校の先生が交際相手だとは思ってもいません。
親の世代にとっては、『先生=聖職者』という考えが残っているのでしょう。
報告した際の驚きといったら、それはそれは物凄いですよ。
さて、報告したあとどうするか。
先生は、親から注意すればすぐに折れるでしょう。
男性ならなおさら、社会的な地位は脅かされたくないものです。
「裁判沙汰にする」とかなんとか言えば、すぐに謝罪します。
親から言っても聞かないのは子どものほう。
「私は先生と結婚するんだから放っておいて!」
「もう大人になるんだからそれくらい自分で決めるの!」
決まって、自立したような口ぶりでそう言います。
そして、恋人である教師の煮え切らない態度に傷つきます。
あんなに好きだと言ってくれた恋人が、自分より世間体を気にしているのです。
我が子にそんなつらい恋愛はさせたくないものですね。
「事が大きくなってしまった。いけないことをしたのかもしれない」
探偵という第三者をはさむことで、お子様にもなんとなく分かってもらえるのではないでしょうか。
少なくとも、親が言って聞かせるよりスムーズなはずです。