少し前のことになりますが、ストーカーされているという被害妄想を抱く依頼人の話をあげました。
依頼人が本当にストーカーされているのか?
ただの被害妄想なのか?
こうしたことは、依頼を受けてすぐに分かります。
被害妄想である依頼の共通点は、いくつかあります。
(1)手紙や電話などの証拠がない
依頼をいただくときは、まず相談していただき状況をお聞きします。
その際「見られているんです」というお話をよく聞きます。
そして、それ以外、とくにこれといった被害がありません。
(2)ストーカーの犯人がイケメン
ストーカーというのはシャイな人間がなりやすいです。
好きになったけど喋りかけることもできず、相手のことを知りたくて追いかけてしまうのです。
しかし、被害妄想を抱く依頼者が「あの人怪しいです」と言うのは、決まってイケメンです。
本当に、ナンパすれば女がついてくるような男ばかりなのです。
(3)犯人と思われる人間が複数
「窓の外でこっちを見上げているんです」というお話もストーカー相談ではよくお聞きします。
本当にストーカー被害を受けている人ならば、街でそいつを見かけた瞬間「あの人です!」と断定できるでしょう。
しかし、被害妄想ではイケメンなら誰でも怪しい状態です。
「あの人が怪しいです」「こっちの人が私のこと見てます」「あそこにいる人、犯人のような気が……」と犯人候補がどんどん増えます。
きちんと調査すれば調査料は払っていただけるのでありがたいですが、依頼人の思うような報告はしてあげられません。